洋楽の特徴
洋楽と邦楽の違いを考える
毎年、GrammyのCDを借りて聞きまくっています。
とくに2015年は名曲が多くお気に入りです。
今回は、洋楽かぶれの僕が洋楽の特徴について書いてみようと思います。
全てが当てはまる訳ではないので、大体の印象・個人の好みと思ってください。
洋楽のミキシング
洋楽はとにかくミキシングが上手いです。
音の距離感や空間の広がりが感じられ聞いていて心地よい曲が多いです。
邦楽に比べて音色(パート)が少ないのも要因の1つでスッキリまとめられているのです。
海外のエンジニアは空間を把握し、音を整理する能力に長けているのかもしれません。
低音が多いのも特徴で50hz以下の音もしっかり活かしています。
あちらではクラブ用の楽曲も多いため、クラブ等でしっかり鳴る音を目指してるのでしょうか。
日本だとローカットが基本ですが海外ではちゃんと低音も残して、聞かせたい音域はピンポイントでブーストさせるのが上手です。
シンセでもギターでも、歪み系エフェクトを心地よく利かせているのも特徴です。
綺麗な音だけではなく歪みを加えることにより、音楽はより生きてきます。
リバーブなどの空間系を扱う能力にも長けていて、空間を活かすべき楽器やボーカルにピタッとリバーブがかかっています。
消極的にエフェクトを使うのではなく、使うべきところで大胆にドガーっとかけるのが海外のやり方かもしれません。
それでもちゃんと楽曲がまとまっているのでサスガだと思います。
コード進行もシンプルなのに各楽器の一音一音が最適にミックス・配置されていてメリハリを感じられます。
本当に大切な音のみを配置しているイメージです。
邦楽のミキシング
日本では2000年頃からやたら音圧が高くなり、耳に痛いミキシングが多くなった気がします。
Jpopは低音が軽いわりに高音がキンキンするのでちょっとうるさく感じてしまいます。
そして音色(パート)の増加に伴う音の過密が非常に気になります。
音圧が高い曲のほうがラジオ等でも印象に残りやすく売れると言われており、市場では音圧を高くすることが主流となっています。
この流れは音圧競争と呼ばれエンジニアを悩ませる元となっています。
販売側はとにかく音圧を上げろと命令するからです。
波形を海苔型にする目的だけで、ダイナミクスや本来の音の良さを殺しているのが現状です。
聞いていて心地よいミキシングがすこし下手な気がします。
僕の好きなロックバンドのアルバムが1st、2ndは素晴らしい音だったのに、3rdでひどいミキシングになり音の良さが失われたのはガッカリしました。
各楽器演奏のテクニックや各周波数のミックスの関係で音がノッペリして平たいイメージがあります。
まとめ
音圧が高くて派手な音楽が良い音楽とは限らないことを忘れないようにしましょう。
良いミキシングはマニュアル化してできるものではないので、それぞれの楽曲でどうやってアレンジしていくか感覚を磨いていく必要があります。
音色(パート)を増やせば豪華で素晴らしい音楽になるわけではありません。
真に必要とされる音を配置し、大胆にその音をアレンジしてミックスしてみましょう。
dB(数値)等だけで良し悪しを判断せず、自分の耳を信じて大胆なミックスを心がけてみましょう。
消極的なミックスでは相手を感動させることはできません。
これはほとんどの音楽家が言っていることなのですが、自分で感動できない音楽は人を感動させることもできません!
そのためにも、本当に音の良い音楽とは何なのか疑問を持ちながらたくさんの楽曲を聞いてみましょう。
自分が理想とする楽曲をお手本にして、自分の作品も理想の音に近づけるように日々努力です!