ミキシングのコツ メモ書き
ミキシングの基本
僕が実践しているミキシングのコツを書いてみます。
と言っても僕もまだまだ勉強中なのですが。
とても基本的な事が多いと思いますが、何卒お付き合いください。
ミキシング前にすること
楽曲の最終調整であるミキシングをする前にまず大事なことがあります。
「最終的にイコライザーやコンプレッサーで音圧をかせげばイイや」と思っているあなた!
プラグインエフェクトを差し込む前にフェーダーでがっちり音量バランス、楽器の定位を整えてください。
特にパンニングをこの時にしっかりおこない、左右の音量バランスを決めましょう。
遠くの楽器はモヤっと聞こえて、近くの楽器はドライに聞こえることを忘れずに。
〇ミキシング作業その1
僕はフェーダー、パンニングでバランスが取れたらサンプリング楽器トラックにサチュレーターを差し込みます。
打ち込みが多いので少しでもアナログ感を出すためです。
〇ミキシング作業その2
その次にイコライザーで音を調整します。
コンプレッサーを先に差し込む人もいると思いますが、自分はイコライザーが先が多いですね。
イコライザーは不要な音域をカットしたり、目立たせたい音域をブーストできるプラグインです。
基本は引き算の考えで不要部分をカットしていくようにしましょう。
キックとベースがこもったり、ストリングスとボーカルが聞き分けずらかったりする時にEQはとても重宝します。
音質を変化させることができるので、音の住み分けが可能になります。
ですが特定の音域をブーストさせる前にもう一度フェーダーで音量バランスを確認することを忘れないようにしましょう。
オーケストラではEQは使わないと思われている方もいるかもしれませんが、劇伴ではヴァイオリンをブーストさせたり、中~高音域の楽器のローカットも普通に行われています。
あと日本では最近ローカットを必ずしなければならない風潮ですが、50hz以下にもサブウーファーで活きる音があるので全てローカットはやめたほうがいいかもですね。とくに海外のようなサウンドを目指すのであれば。
〇ミキシング作業その3
音の住み分けができてきたらコンプレッサーを差し込みます。
コンプレッサーは音量の粒をそろえるプラグインです。
トラックの音量が設定した限界を超えた場合に音が圧縮されて音量がそろうわけです。
まずスレッショルドで音量の限界値を決めます。
例えばー10dBと設定するとー9dBやー5dBの音量になった場合に音量が圧縮されます。限界値を小さく設定するほど、コンプが強くかかりますが音が不自然になる場合もあります。
続いてレシオの調整です。
レシオは音の圧縮具合です。
4:1や12:1などで設定できます。
値が大きいほど圧縮が強くなり音量が小さくなります。
続いてアタックの調整です。
アタックは限界値を超えてから圧縮が始まるまでのスピードです。
10msなどで設定できます、1000ms=1秒です。
遅すぎるとコンプがかからない場合もあるので注意です。
最後にリリースです。
リリースは限界値から音量が下がり圧縮が終わった後の余韻の長さです。
これが遅いと余韻が残ります。
コンプレッサーは音量を調整するだけでなく、楽器の「奥行き」をだすこともできます。
遠くに配置してある楽器を表現したい時は、アタックを早くしリリースを遅くしコンプレッサーが常にかかるようにしてください。
そうすると楽器が遠くから聞こえます。
楽曲に空間を感じさせない場合、これが使えるのでぜひ実践しましょう。
〇ミキシング作業その4
次にリバーブです。
これは音に広がりをあたえて空間をつくります。
歌ものの場合は近い楽器には薄めに、遠い楽器には深めにかけてあげると良いです。
一つだけのリバーブよりも、2つ以上のリバーブにセンドで送ってあげたほうが深みが出ます。
まあこの辺は状況によるので勉強、経験をつみましょう。
オーケストラの場合のリバーブもかなり重要です。
アーリー・リフレクション(初期反射)、プリディレイが設定できるリバーブは奥行きが表現できます。
コンサートホールを想像してみてください。例えばヴァイオリンが鳴った場合に音はどう反射するでしょうか。音は前、後、左、右、天井、床の6つの壁に反射します。
これを計算してリバーブに設定してあげると空間に広がりを感じられます。(参考サイトさまhttps://yugo-music.jp/article-4184.html大変参考になります!)
僕はオケの場合は一つの楽器を初期反射だけのリバーブ5つ(床は無視しています)にセンドし、5つのリバーブのアウトプットを余韻だけのリバーブに送ってあげて空間をつくっています。
まとめ
以上が大体の基本作業です。
この後にも細かい作業があるのですが今回はざっくりとだけ。
と言うよりも自分もまだまだミキシングがダメなので実践あるのみです!
最後になりますが、歌ものもオケもミキシングが良い音源をたくさん聞いて参考にしながら腕を磨いていきましょう!