スーパーファミコン(SFC)音源をDTMで作ろう!

ゲーム音楽は好きですか?

皆さんはゲーム音楽というと何を思い浮かべますか?

PS5?Switch?それともPCゲーム?

私は平成の怪物ゲーム機「スーパーファミコン(SFC)(スーファミ)」の音楽が大好きです。

海外にもスーファミ(アメリカ等ではSNESと呼ばれる)を愛する多くのファンがいますね。

私は現在、主にPS5をプレイしているのですが、スーファミ音楽には最新ゲームにはない不思議な魅力があります。

今回はDTMでSFCの音楽を完全再現できる作曲方法をご紹介します。

スーパーファミコン音楽の特徴

SFC音楽はソニー製SPC700が内蔵音源として使われています。

前世代ファミコンは3和音しか同時に鳴らせませんでしたが、スーファミは8和音を同時に鳴らすことができました。

効果音等の関係で、大体6和音程度を最大にしていたそうです。

ディレイ・リバーブ・ピッチベンド・モジュレーションも使えて、独特なディレイによる空間表現はSFCの大きな特徴の一つです。

SPC700はPCM音源でサンプリングが可能でしたが、サンプリング周波数は最大32kHz・メモリは最大64KB(少ない!)だったので作曲者は苦労したそうです…。

ですがSPC700で圧縮されたサンプリング音源には独特な歪みと柔らかみがあって、これこそスーファミ音楽の最大の魅力だと個人的に思っています。

ファミコンのPSG+FM音源も愛好家がたくさんおり確かに素敵ですが、スーファミ音源はサンプリングにより音色選びに無限の可能性があり、さらにスーファミ独特の圧縮によるレトロな響きが感じられて、私はSFCこそ世界に誇れるゲーム音楽をたくさん生み出した怪物ゲーム機だと思っています!


おすすめスーファミ音楽

様々な名作を生みだしたSFCですが、もちろん名曲・神曲も多数存在しています。

その中でも特に音楽がおすすめのゲームBEST3を紹介したいと思います。

第3位 ファイナルファンタジーⅥ

ゲーム音楽で初めて買ったCD・楽譜がFF6でした。

作曲内容自体ももちろん面白いのですが、様々なサンプリング音源によりロック・フュージョン・オーケストラ・オペラ・ラグタイム・ブルースなどの多ジャンルの表現が高品質で作曲されています。

オペラの歌声は生歌をサンプリングしたのでしょうかね…?シンセっぽい気がしますが…。

魔大陸のイントロの「ギュワーン!!」と言った音は、今聞いてもとてもカッコいいです。

金管や木管もFF6の個性があり、サンプリングによりFF6オリジナルの雰囲気が作られてますね。

第2位 クロノ・トリガー

次にサントラ・楽譜を買ったのがクロノ・トリガーでした。

どこか久石譲チックでイージーリスニングな楽曲は今でも人気がありますね。

リーネ広場の「ハッ!」のようにどんな音源でも容量の範囲内でサンプリングできるのがSFCの魅力です。

クロノトリガーも様々なジャンル楽曲が存在し、どんなジャンルでも対応できる力がSFCにはあります。

時の回廊や風の憧憬もSFC独特なサンプリング音源の柔らかみを感じられ、とても素敵です。

第1位 スーパードンキーコング シリーズ

これはサントラが高騰していて入手できなかったのですが、断トツ1位はスーパードンキーコングです。

有名なデビッド・ワイズ以外にも作曲者が参加しているので、実は好きな楽曲の作曲者がデビッド・ワイズじゃなかったことも多いので各自調べてみてください。

スパドンはサンプリング音源の美しさ、ディレイの使い方、作曲内容の全てが段違いでクオリティが高いです。

2のとげとげタルめいろや1の海ステージの楽曲が人気ですが、全楽曲がとても素晴らしいです。

2の何曲かはジョン・ウィリアムズの影響を感じられて、オーケストラを少しだけ意識しているのでは個人的には思っています。

美しいハーモニー、ステージに合った環境音や音声も多用されており楽曲の作りこみが半端じゃないです。

今聞いても2の森ステージや1の海ステージは音楽として学ぶべきところがたくさんあります。

DTMでSFC音源を作曲するには

当時、SFCでの楽曲制作は作曲能力だけではなく、SPC700の特性やプログラミングの知識、エンジニアのサポートが必要でものすごく大変な作業だったらしいです。

ただし現代にはSPC700をDTMで完全再現できる素晴らしいフリープラグイン「C700」があります!(PPSE部様、プラグイン制作本当にありがとうございます。)

DTMで作業できるので、プラグインの使い方をマスターすればあなたもスーファミ音源を割と簡単に作ることができます。

使い方の詳細に関しましては公式サイトページをご覧ください。

現代の高音質な音源をC700でサンプリングして鳴らすと、SFC独特の歪み・柔らかみに変換されてとても面白いです。

おそらく当時作曲していた方達も、なるべく高品質な音をサンプリングして素敵な音を出すことに切磋琢磨していたと思い色々と感慨深いです。

私はプラグインの開発方法はサッパリわからないのですが、どうやったらSPC700をDTMで再現できるのかとても気になり、また尊敬の念でいっぱいです…!

SFC独自の音源拡張子のSPCファイルに変換もできるため、どうやるのかわかりませんが実機で鳴らすことも可能みたいです。

当サイトでもC700を使用しフリーBGMを作曲してみたので、もし良かったらご試聴ください。

C700により素敵なレトロSFCサウンドの魅力を再発見でき、時代と逆行する作曲方法に挑戦できるのはすごく面白かったです。

興味のある方はぜひトライしてみてください。